SMファン 司書房
71 覗かれた狂宴

その女子高は街路灯すらない田んぼ道の奥にあった。2年生・邦子は学園祭の準備で遅い下校になったが、忘れ物の生理用具の入った袋を取りにもう暗い道を学校に戻った。
田んぼ道の途中にある運送会社に勤める滋は、運動会で跳ね回る女子高生を見てすっかり興奮し、レイプのチャンスを狙っていた。邦子がひとり学校に戻る姿を見た滋は、邦子が戻ってくるのを待ち構え、会社の事務室へ連れ込み処女を犯す。あぐら縛りにしての後位からの2回戦目で突然生理の始まる邦子。マゾ体質のあった邦子はこの恥かしいプレイにすっかり興奮。気をよくした滋はベルトで尻打ちの末、69で同時アクメ。
同じく田んぼ道の途中にあるガンセンターの末期患者・良吉も双眼鏡での女子高生観察は唯一の楽しみだった。学校に引き返す邦子の姿を見た良吉は、しかし邦子が戻ってこないことを不審に思い、推理の末に運送会社に連れ込まれたと見当をつける。病室を抜け出し、雨の降り始めた田んぼ道で泥まみれになりながら、良吉は現場に踏み込む。幽霊のような良吉の姿を見た邦子は失神。死ぬ前に女子高生を味わいたかった良吉は、邦子にクンニしようと迫るが、そこで息絶えてしまう。
滋は仲良くなった邦子と口裏を合わせ、良吉が田んぼ道で邦子を襲って死んだように工作する。工作は成功したが後日、滋は運転事故で死亡。

(レイプの最中に生理の来ちゃったJK邦子がマゾに目覚めるという、いささか強引な話。SM雑誌に載せる話はこのくらいでいいと割り切ったのだと思います。70年、千草氏40歳ころの作品です。老人を登場させるのは64年の「ご隠居の楽しみ」以来、2作目ではないかと思います。本作ではやせ衰えた老人が若い邦子の肉体を求めてゾンビのように追いすがる姿を、まだ若かった千草氏はあざけるかのように描いており、そこにはなにもテーマ性は感じられません。40歳の千草氏には「老い」はまだ他人事だったのでしょう。
しかしこの作品から数年を経ずして、老いに抗って若い肉体を求める老人の話は千草氏のライフワークになります。私は読んだ千草作品の2作目が「嬲獣」でした、嬲獣では40代後半の主人公がもう自分の老いを感じながらそれに抗うかのように新しい若い女性を求めていく姿が描かれており、嬲獣は当時高校生だった私に避けられぬ老いがあることを教えてくれた作品でもありました。
 本作では、良吉老人が病室のベッドで邦子が戻ってこない理由を推理することを「ベッドデテクティブ」と表現してます。探偵が現場に調査に行くことなく情報だけで推理するパターンの探偵小説のことですが、当時的にはこれは説明しなくても理解できるのが普通だったのでしょうか?千草氏は国語辞典に載ってる言葉は容赦なく難解語を使いましたが、百科事典が必要になるような言葉は、体位を含め、その使用を極端に制限していたフシが見受けられます。ベッドデテクティブは中期以降は絶対に使わない言葉だと思います。

72 コンクリートの檻  24歳の団地妻・三枝子はようやく性の楽しみを覚え始めたところで多忙な夫に構ってもらえない日々にあった。 チリ紙交換のいかつい男、通称・兵長さんに襲われた三枝子。偶然、部屋にやって来た隣人の静江夫人といっしょに犯されてしまう。 兵長さんの激しいプレイに感じてしまう三枝子。
 弱みを握られた三枝子は、兵長さんを断れず、静江と共に定期的に犯されるようになる。
  やがて静江は引っ越していき、三枝子だけが兵長さんがやってくるのを楽しみに待つようになる。そしてこれは静江と兵長さんが仕組んだことだったと知る。
 静江が越して空いた部屋にやって来た若夫婦。三枝子は兵長さんの命令に従い、この若妻を自分と同じ手口で引き込むことを承諾するのだった。
孔雀は啼いて

大学生・安二は安アパートの隣の部屋から聞こえる女の声が気になり、盗聴器を仕掛けた。部屋の住人・田所は興信所に勤める男。どうやら彼が浮気の証拠を掴んだ人妻に、体を要求しているようだ。体と交換にネガを焼き捨てたはずだが、田所はその約束を破り、しつこく彼女を呼び出しは嬲っているらしい。
和服美人の人妻に同情した安二は、天井裏から田所の部屋へ忍び込みネガを回収し、人妻にネガを渡す。人妻はお礼として5万円を寄こしてきたが、どうも彼女の様子がおかしい。
後日、田所が真相を説明する。マゾ体質の彼女は田所に脅迫されて犯されることにハマってしまい、自分からやって来るようになっていたのだった。田所の部屋で大の字に縛られた人妻を安二も嬲る側で参加する。

(タイトルと1ページ目の孔雀が描かれたカットから、なにやら崇高な物語を期待していたのですが肩透かしw。盗聴器をセットする苦労話と天井裏から忍び込む苦労話にページが割かれてて、ちょっと退屈。よく聞き取れない会話をしてる田所と人妻の関係がオチになってるのだろうなとは予想できるのですが、そっちだったかー。
孔雀が啼くのは、オスがメスを引きつける場合なので、安二か田所のどちらかが孔雀になる話なのか、キジも鳴かずばのもじりなのか、どちらでもないようで、まだタイトルの意味を掴みかねてます。

夜ひらく双花
蠱惑の花びら
白蛇の怨歌  20年ぶりに故郷に戻った牧に、一番会いたくない相手、白峰から電話がかかる。自分の娘の勉強をみてほしいという。白峰は、牧から強姦同然に恋人真樹子を奪った男だった。白峰は、牧の帰郷を知り、かつての恋人が美しい娘まで生ませて、しあわせにやっていることを見せつけたかったのだ。しかし白峰は自分の行為とはうらはらに、かえって妻への疑心暗鬼を深めることになるのだった。ただ愛憎は紙一重であり、責めるほどに愛を深め、燃え上がる。牧は通ってくる白峰の娘弓子に真樹子の面影が重なり、一線を越えてしまう。
投稿・田所表川様。
女高生のなみだ
飢狼の罠

人妻・公子の自宅に突然来訪した木谷。
公子はほんの気晴らしに出かけた先で木谷に睡眠薬を盛られ犯されて、定期的に呼び出される関係になっていた。その木谷が約束を破って押し掛けてきたのだった。
玄関先で脱衣を命じられ首輪。寝室でバイブオナニー強制。鞭打ちの末性交。
年上の資産家である夫の後妻である公子は、この立場を失うわけにいかなかった。

そこに帰宅した女子高生・義娘の律子は、木谷の靴を見て事情を察するが、公子を姉のように慕っていた律子はこれを黙認すると決める。
しかし公子の方は、律子が父親に言いつけるのではないかと心配し、木谷が律子にも手を伸ばすならそのほうがいいと考えるようになる。
下校中に誘拐された律子。木谷の子分たちにセーラー服を剥かれていく。その姿はマジックミラーの向こうの木谷と公子に丸見えだった。
律子の処女を奪うのは木谷という約束だったので、木谷と子分たちは、律子と公子を交換。気の強い律子を木谷は鞭打ち、木谷の女になると誓わせるが律子は全く濡れていない。(行為は描かれず)事後を撮影。
公子に双頭バイブを装着させ、律子と繋がることを命じる。積極的に公子を受け入れるポーズを見せる律子。律子は男たちへの復讐を思い描いていた。いつか必ず男たちを這いつくばらせて見せる。それを想像するだけで律子は濡れてきているのだった。

燃えつきた劫火  バスケ部キャプテンのマリは、試合で足を引っ張った3人の1年生を更衣室でシゴいていた。しかしシゴきは単なるアリバイ作りで、マリはレズ関係にあった雪江と居残って楽しみたかっただけだった。 雪江を縛り付けてプレイを始めたところを、塀の修理を請け負っていた太吉老人に見つかってしまう。太吉は南方の戦地で犯した少女に似た、色黒のマリに昼間の試合の時から目をつけていたのだ。太吉は雪絵を人質にマリを脅して犯す。
 その帰り道、太吉は自分が作った手抜きのブロック塀に押しつぶされる。
湿った花、乾いた花
=限りなき淫嬲
 旧華族・不動寺剛は、バーのママ・紅子とナンバーワンホステス夕子を森の中の館に招く。給仕の美少年・ミチヤと、女中の美少女・ルミが夕食をもてなしてくれる。夕子は交通事故で父母を一度に失い、高校2年の妹・公子との生活を支えるためにホステスになったが、常連客に「夕子の操を守る会」ができるほどの人気者。
 深夜、夕子は、紅子のミチヤとルミとのSM3Pを見てしまう。のぞき見の現場を不動寺にとがめられた夕子は、強引に隣室に連れ込まれる。ミラー越しに紅子が嬲られるさまを見せつけられ、不動寺の「あなたは湿った女だが、私は乾いた女が好みだ」という持論を聞かされる。
 翌日目覚めた夕子は地下室に監禁されていた。不動寺が妹の公子に眼をつけていると知り、夕子は自分の身を差し出す代わりに公子に手を出させないと約束をつける。夕子の体を欲しがっていた、夕子のかつての勤め先の上司が登場。上司に剃毛され嬲られる夕子。ミラーの向こうで操を守る会のメンバーが見てると言うが、それはウソ。
 夕子と連絡の取れなくなった公子の相談役となった不動寺は、公子の部屋に上がり込んだ末に処女を奪う。不動寺の言う「乾いた女」とは濡れを知らぬ処女のことだった。公子を乗せ館へ向かう車窓から、かつての館の主人が飽きた女を次々捨てたという姥捨沼が見える。
狂乱の海
毀(こわ)れた乙女の夢  高月八重子(女子高2年生)は,父親が県会議員であり,門限も早く,家庭の躾が厳しい。その八重子は夏の文芸クラブのキャンプで,あこがれの前田先生(大学を出たばかりの国語の先生)と結ばれる。二学期の最初の土曜日,前田先生のアパートを訪ねる。逢い引き。「きみが大学に入ったら,結婚しよう。愛しているよ,八重子」その帰り,バスを待っていると,林ミサ(前田先生に片思いの女番長)と手下に取り巻かれる。「ちょっと,そこまで顔を貸してくれない?」マンションの五階に連れ込まれる。「さっきは前田先生のところから出て来たわね」「二人っきりで何をしていたの?」「裸になってみな」セーラー服を剥かれる八重子。「……かんにんしてっ,いやよっ」キスマークを見つけられる。丸裸で肘掛け椅子にM字開脚で縛りつけられる。ライターの火を近づけられながら訊問。白状。「密告されないように,写真を撮っておこう」太いゴム棒をくわえ込まされる。「お前はもうあたいたちの持ち物なんだよ」引導を渡すミサ。ミサはロングスカートをめくり上げ,パンティを下げ,「さ,ここにキスするんだよ」と服従の挨拶をさせる。
 一週間後,ひと目でヤクザ者と知れる男に引き渡される。車の中。ブラジャーをはずさせた上で,自分で後ろ手錠をさせる。「高校生にしちゃ,いい乳しているな」男は一年前まで父の秘書をしていた須賀照雄だった。賭博で穴をあけて,委員会の金を横領して馘になる。「しばらく見ないうちに,ずいぶん大人になったな,お嬢さん」SMモーテル。「丸裸で帰りたくなかったら,自分で服を脱ぎな」平手打ち。鞭。ベッド。犯す。正常位。「きついだけで,味がねえな」対面座位。後ろ手縛り。指で菊の蕾を翻弄。「ああ……もうッ……もうッ……」前田先生にさえ与えてもらえなかった死ぬほどの快楽。フェラ強要。「いよいよお前をおれのものにするぜ」え?――といぶかしげに目を瞠る八重子を俯伏せにして双臀を高々と掲げさせる。ワセリン。「腹の力を抜け」血を吐くような絶叫。その後,アナルが感じやすいのに目をつけた照雄に調教され,アナル専門で売りに出される。10月,コールガール組織の摘発。その中に,高月八重子も入っていた……
投稿 田所表川様
73 現代悪徳シリーズ
「裏を見るな」
現代悪徳シリーズ
「悪の花は八重に咲く」

産婦人科の哲也は、昵懇の富豪・大石から「いつまでも妊娠しない息子の嫁・冴子を義父である自分の種でこっそり妊娠させたい」と持ち掛けられる。 冴子はかつて哲也を振った女だった。哲也は不妊の検査と称して冴子を嬲り、大石と自分の精液を入れ替えて冴子への復讐を果たす。

(中盤で登場する女子高生の話は、嬲獣の百合子登場の回の元ネタ。

現代悪徳シリーズ
「黒い血のいざない」
 野村芙美子は腹痛(メンス)のため早退し、デパートで下着を万引きしたところを補導員の早田に見つかり、車でモテルに連れ込まれる。芙美子の弁明によれば、衝動的に万引きした理由には、妊娠した若い継母千晶との葛藤もあるという。早田は千晶をモテルに呼び出し、娘との関係に悩む義母に二人を結びつける肉のつながりという絆をつけてやるのだった。
投稿・田所表川様
現代悪徳シリーズ
「荒縄の狂う夜」
 高校教師の清三は、元教え子の典子の結婚披露宴に出席。典子と校長の息子のこの披露宴は、うだつの上がらない清三には場違いな豪華な式だが、清三は典子と関係のある様子。 清三は来賓客の中に教え子のひろ子(高2)を見つけ、トイレで犯す。二人は以前から関係があった。
 トイレから戻った二人に何があったか新婦の典子は気づいている。典子も清三と長く関係していた。清三の目当ては、典子の義母となる校長の妻・知香子だった。 知香子の浮気を偶然知った清三は、典子と校長の息子を結婚させることで、知香子を犯す機会を狙っていたのだ。
 清三は典子と組んで知香子を犯し、清三は教頭に出世し、典子と再婚する。  
現代悪徳シリーズ
「背徳のレンズ」
高城融 大学を出て間もない写真家。合成写真で女性を脅す。
梶 融の大学の同級生で,悪事のアシスタント。
小杉洋子 女子大生。処女。見合い写真を融に撮ってもらうも,餌食に。
高城能理子 17歳。融の妹。
大岩泰三 金融業者。四十過ぎ。妾あり。
大岩雪江 泰三の妻。19歳。17歳(女高生)の時,借金のカタに処女を,一年後,入籍。
融は,泰三と雪江の写真を撮影(初めての時から)しつづけ,雪江とひそかに心を通わす仲となっていた。二人の関係に気づいた泰三は,それを口実に,妹能理子を手に入れる。
投稿 田所表川様
現代悪徳シリーズ
「あやかしの寺」
現代悪徳シリーズ
「女体市場(前編)」
現代悪徳シリーズ
「女体市場(後編)」
蒼い花々の群れ
第1話 麗しき汚辱
桐野伸也(きりののぶや)は,大学を出たばかりの美貌のスケコマシ。両親は死亡しているが,親のスネをかじっていると嘘を言い,広いマンションに住んでいる。今日も,規則の厳しい女子高の二年生,北沢知子(処女)をナンパして連れ込む。彼女に目をつけたのは,嫂(あによめ)に生き写しだから。その嫂も伸也の兄がひと月前に事故で死亡して,ひとりで屋敷に住んでいる未亡人。コルトレーンのテナーサックスが部屋に流れる。リキュールと興奮剤を添加したコーラ。「この偶然の出会いを祝って」ダンス。キス。抱き上げ,ソファに。「もう,かんにんして……」{ちなみに,知子ちゃんはこれをふくめて「かんにん」を9回のたまいます}
パンティ一枚の姿に脱がせて楽しんでいると,しつこいチャイムの音が。知子を寝室に隠す。ドアを開けると,若い雌豹のような美紀がいきなりのどもとにナイフを突き付ける(知子と同年代)。手下の少女ふたりをひきつれている。美紀の父は町の半分を仕切っているボス。伸也を後ろ手錠にして,「憎らしい……」といいつつキス。引き出される知子。伸也は自家用の縄で椅子に縛られ,猿轡。丸裸にした知子にズボンのチャックを下げ,引き出させる美紀。伸也と向かい合わせに置かれた肘掛け椅子にまたがる恰好で縛りつけられる知子。オナニー強要。必死でいやがる知子の花びらのすみずみまで薬剤を塗布する美紀。「手は自由にしてやってあるんだから,好きにするさ」「ずいぶんかゆそうじゃないか」女がオナニーにふける姿をはじめて目の当たりにする伸也。
張形をあてがい,処女をよぶろうとする美紀。「やめて,やめてくれッ」「あたいを抱いてくれたら,こいつを使うのは控えてやってもいいわ」これまで伸也は美紀の父親が恐くて手を出さなかった。臍を固める伸也。
寝室へ移動。知子はベッドの傍らの柱に立ち縛り。「愛しているわ,伸也」伸也の服を脱がせ,「あたいの,はじめての,男……」祈るようにつぶやいて,ふかぶかと含む。「惚れたぜ,美紀」 知子とふたりの手下(処女)の目の前で繰り広げられる行為。美紀,処女喪失。
知子に伸也の後始末を命じる。巨大なものを含まされた美少女の顔つきに,(嫂さんも,こんな顔になるのだろうか……)「これで伸也とあたいの血を合わせてすすったんだからね。お前はあたいたちの奴隷なんだよ」
伸也は美紀の命じるままにベッドに仰向けに横たわる。「服従を誓ったものに,その体を捧げるんだよ」後ろ手胸縄姿のまま,ベッドに上がらされる。美紀は伸也のを握って垂直に押し立てる。「ねらいをつけてやるからさ,またがりな」(一日に処女をふたりも……)

この長篇小説の初回の主人公は,完全に美紀ちゃんでした。
こういう設定の長編は,以来なかったと思いますが,いかがでしょうか。
投稿 田所表川様
二度目の初夜 SM純愛小説(キャプション)
登場人物:
泉あきら SM劇画家。40がらみ。縛らないと,勃たず。
安芸秋夫 泉あきらの下請け仕事をしている。いつも金欠状態。
美加 大学生。家から送金してもらって下宿しているが,半年前から秋夫のアパートに半同棲状態で入りびたっている。

 徹夜仕事をしていた秋夫は,パンティ一枚で先に寝ていた美加の後ろ姿に欲情し,下着を剥いで,アヌスに興味がいく。目覚めていやがる美加。ベルトで後手縛り。縛りに昂奮した秋夫は前を犯す。
 仕上がった画稿を泉のもとに届ける。泉は,モデルのマキちゅん(泉好みのポチャポチャした体)を縛り,写真を撮っていた。「ちょうどいい時に来た」泉の注文に沿ってなぶる秋夫。
 偽名で泉の写真のモデルとなる美加。「こんな柔らかな体は縛ったことがない。すてきだ。まるで玩具になるために造られているみたいだ」股縄がけのあぐら縛り。久しぶりに勃起する泉。いやがる美加。泉の妻が裸で割って入り,美加の隣で交わる。
 大金の出所を知った秋夫は美加を裸にして,コタツの四本の脚に俯伏せに縛りつける。秘めやかな箇所を左右に押し拡げると,濡れている。「ゆるして,……ぶって,アキオ,力いっぱいぶって……ミカは悪い女なんです。ぶって……そして……ミカをあなたのものにして……」「結婚しよう」強くうなずく美加。キス。腰のベルトを抜く。「ミカは今日から,おれひとりのものだぞ」白く突き出された尻に弾ける。「この尻もおれのものだ」「この細い腰もだ」「あなたならどんなことをされても,我慢できる……ね,ちょうだい」秋夫の膝の間に顔を埋め,秋夫の激発をうながす。奥ふかく射込まれたものを更に力を込めて吸い込みながら,総身を顫わせて,恍惚の淵に身を投げる。「もうひとつの所も捧げたいの……」「二度目の初夜というわけだな。いいのか?」うなずく美加。コールドクリームを逞しいものに塗り込む美加。「愛してるってこんな気持ちのものね。どんなこともいやじゃないし……羞ずかしいけれど,それがうれしいの……」コールドクリームのビンを秋夫に渡し,ソファに俯伏せになり,下肢を開いて輝くばかりの白い尻を高くあげる。男のものになるのを待って,羞じらうように小さく息づくセピア色の愛らしい蕾。「ね,ひどくしないでね。まだ処女の花嫁なのよ」
投稿 田所表川様
とかげ屋敷 20年ぶりに帰京した男の回想。
昭和20年、敗戦間近の夏、北国日本海に臨む漁村、岬の背を造っている丘の切り通しの崖の手前にある屋敷に暮らす、男爵の陸軍少将(南方戦線で両脚を失う重傷を負う)、その部下だった下男の宮丸、亡き先妻の妹(30代)とその連れ子貴久子(女学校三年生)と、偶然その家庭教師となった私、槇俊介(旧制中学四年生、海軍兵学校志望)。屋敷内部の温室では、南方から運んできた多数の大とかげが飼育されていた。
投稿・田所表川様
闇ぞ悪魔
=処女人形「闇ぞ悪魔」
こずえは目隠しをされて立縛りになっていた。家庭教師先の主人・宮里に出されたコーヒーで眠らされてのことだ。こずえは恋人のいる身だったが、媚薬を使った宮里の責めに耐えられず屈服。
恋人に別れの手紙を書き、宮里の妾になったこずえはマンションを与えられ、浣腸とアナルセックスを仕込まれる。
宮里に復讐を企んだこずえは、宮里の娘・女子高生のくみ子に手を出す。双頭バイブで処女を奪い、宮里からされたことと同じことをくみ子にも仕込んでいく。
ある日、宮里はこずえに過去を打ち明ける。入り婿の宮里は妻に頭が上がらない立場だったが、妻が目の手術で目隠し状態になっている時に妻を襲うことで自信を取り戻せたのだと。それでこづえを最初に襲った時も目隠しが必要だったのだと。
くみ子にもマスクをさせて宮里に気づかれないよう抱かせれば、後で娘だったと知った宮里はきっとインポになって、こずえのことも開放するに違いない。こずえの復讐計画はでき上ったが、しかし楽しみを覚えてしまったこずえのアヌスはどうなる?
74 地下室の飼育人 調教士であり医師・弘は毎夜、ある女の夢を見るようになった。弘にはプレイの末に絞め殺してしまった女がいたが顔はその亡霊ではない。表向き、弘はその女と駆け落ちしたということになって、組織の調教士として軟禁されている状態だった。
現在は3人の女を監禁調教中。処女から調教した女子大生・直子はようやく浣腸の味を覚えたところだ。
組織が運営する高級クラブのホステス・理恵の手当て。理恵の夫は組織の幹部だったが裏切りが発覚したため消され、妻の理恵もリンチを受けたのだ。理恵は最下層の娼婦に落とされるだろう。しかし理恵は手首を切って自殺してしまう。彼女は夢の女に似ていた。
組織のマネージャー三条に妻・美保を紹介される。夢の女にそっくりだ。美保は借金の都合で三条の妻になっただけで、三条に愛があるわけではない。美保が弘に恋心を抱いたと知った三条は嫉妬を見せる。
弘は三条の指令で女子高生・ゆかりの調教を行う。直子とゆかりをレズらせてみる。処女のままでという注文を無視してゆかりの処女を犯す。
弘は美保のもとを訪れ思いを告げる。美保は駆け落ちに同意してくれるが、弘はその場で美保を押し倒す。見張りの子分に刺殺される弘。弘には三条から殺害命令が出ていた。弘が最後に見たのは夢の女・美保だった。
被虐の契り  葉子と雅彦は、一流商社と銀行の重役を親に持つ上流家庭の娘と息子。雅彦は、それまでキスしか要求しなかったが、結納を済ませると、葉子に徹底した被虐調教をほどこすのだった。
投稿・田所表川様
天使炎上

 高2・京子は叔父・速男から特注のセーラー服を贈られる。その制服をデザインしたのは速男の10年来の奴隷・香澄だった。香澄は女子高生の時に速男に犯され調教を受けてきたが、店を出してもらったこともあって速男に頭が上がらない。しかし速男が京子に食指を伸ばそうとしてることに耐えられず、京子に「速男に注意しろ」と電話をしてしまう。
 京子の制服は学校でも大評判。ボーイフレンドの敏夫も鼻が高い。京子は敏夫と映画を見に行くが、敏夫がラブシーンでスカートの中に手を入れてきたことに激怒しひとり帰ってしまう。
 日曜、京子は敏夫に触られたことと、電車で痴漢に触られた友達の話を重ね合わせていると速水が来訪。「速水に気をつけろ」という電話を思い出す間もなく、処女を奪われる。
 翌日、学校でいつも通りの友人たちの中で、ひとり処女ではなくなった身を揉む京子。そこに香澄が来校し、京子を連れ出す。香澄のマンションで速水が待っていた。全裸になった香澄は、京子に勝手な電話をした件で速男から受けた罰の鞭の痕を見せる。京子はセーラー服のまま肘掛椅子で開脚。その目の前に吊られた香澄は奴隷の先輩として速男にバイブで嬲られる手本を見せる。香澄のクンニでアクメを曝した京子は速男の女になると誓う。剃毛。
 あなたが望むなら
 わたし、何をされてもいいわ
 山口百恵の歌が思い出される。
 通学に穴あきパンティの着用を命じられる京子。読者のあなたも通学途中でこの京子に逢えるかもしれません。

狙った獲物

 武と幾代、啓介と容子は恋人同士。4人は武の実家のある漁村に海水浴に行き、啓介が溺死する。通夜の雰囲気にいたたまれず席を外した幾代は、海岸で漁師の鉄次に強姦され、武とは疎遠になる。
 半年後、鉄次が幾代を抱くために上京してくる。SMに激しいアクメを見せる幾代。同じ頃、恋人をなくした容子は、親身に世話をしてくれた武からプロポーズを受ける。その後、幾代は鉄次の紹介で売春を始め、マゾとして開眼。
 幾代は容子の自宅を訪ね、SM売春婦となった境遇を語る。容子は幾代から武を奪ってしまったようで立つ瀬もない。
武から呼び出された場末のバー「コック・ピット」へ出かけた容子は2階の特別室でバーテンとウエイターに襲われる。現れた幾代が真相を語る。武は、容子を手に入れるために啓介を殺害し、飽きの来ていた幾代を不良仲間の鉄次に売り渡したのだった。しかし武が容子に結婚を申し込むほど本気になったことを知った幾代は激しく嫉妬。武を殺人の件で脅し、容子を呼び出させたのだった。マゾの楽しみを知った容子は、強制されなくてもここへ戻ってくるだろう。


(74年作品ということで、性交描写はかなり解禁されてきてるのですが、まだ性器挿入の描写やアクメの声をあげることが禁じられていたようです。掲載誌の他の作品を見ても、挿入シーンもアクメシーンもありませんでした。その代わりと言っていいのか、ほぼ全作品が浣腸とアナルへの異物挿入の話。アナルに何か挿入して、ヒリ出させての話が延々と繰り返されてるのです。千草作品では浣腸シーンはあっても脱糞シーンは描写を避けてるので私もあまり脱糞シーンを読むことがないのですが、ちょっと他の作家の作品に目を通してみたら「預かってた女子高生が高熱を出したので浣腸して布団の中で出させて、その布団は丸めて捨てる」とか、「お尻にアヒルの卵を挿入して、ヒリ出すときに切れちゃって救急車を呼ぶけど結局死亡」とか、取り返しのつかない愚かなプレイのオンパレード。

偶然の魔  高校教師・真理は、友人の新妻・美代子のマンモス団地を訪れる。ふたりは高校時代にレズの経験があり、美代子はそれを期待したが、真理はもうそんなそぶりも見せない。
 自動車修理工・進と啓二は偶然、本物の拳銃を手に入れる。それを使って強姦と強盗を繰り返していたが、車での逃走に失敗して、帰宅途中の真理の夫・弘の車と衝突する。重症の弘を残して進と啓二が偶然に逃げ込んだのは偶然にも真理の部屋だった。
 二人は真理と美代子を犯す。真理は初めてのアクメ。真理の部屋に犯人が逃げ込んだことを知った警官が投降を呼びかけてくるが、真理は救出されても好奇の目で見られるのが辛い。男たちは全裸の美代子を外窓に向けて大の字に吊るして弾避けにするが、警官隊から催涙弾を打ち込まれる。慌てた啓二は銃を暴発させ負傷、進は警官に射殺される。
 病院で目を覚ました弘は、自分の運転の粗さが事件を引き起こしたことをまだ知らない。
淫者の餌
(前編~狂おしき恥辱)
資産家の旧家に嫁いだ志津子は、見知らぬ女が裏山で全裸になって義父・祥造の茶室に入っていくのを見てしまう。聞こえてくる責めの声。借金を頼みに来たらしい。盗み聞きを、運転手の亀原にとがめられ襲われそうになる。
夜、昼間の件で体調不良を訴えた志津子に女中のおまきが薬(実は媚薬)をくれる。忍んできた亀原に犯される志津子。
翌晩も亀原はやって来る。志津子の嬌声を聞きつけ祥造がやってくる。犯されても感じてしまったのであれば罪だと言いがかりをつけられ、志津子は折檻の名目で嬲られる。ようやく企みに気づく志津子だが、祥造の女になることを誓わされる。浣腸とアナル姦。
淫者の餌
(後編~散り行く花)

祥造の茶室はプレイ用に改造されたものだった。借金を申し込みに来た新たな女に全裸で茶を立てさせて嬲る祥造。夜、志津子が祥造に嬲られているところに、夫の時夫が出張から帰り激怒。しかしこの結婚は最初から志津子を祥造と時夫の共有物にするための企みだった。そうとも知らず二人の共有物になると誓わされる志津子。誓いの剃毛。前後責め。志津子に心得を諭すおまき。おまきも先代の妾だった。
志津子の妹の女子高生・真理子がやってくる。志津子の浮気の罰だと処女を犯される。媚薬のためか、一晩ですっかり覚える真理子。時夫はその縄尻を取って、志津子と祥造の待つ茶室へと向かう。

蒼い被虐花
(前編~毒牙迫る)
=小説ファン84「美囚は朽ちて色香る」=小説ファン85「性臭に濡れる女」=SM秘小説03「渉猟魔淫 前編 女ハンターの罠」
アップル「恥獄」=アップル「獣宴」収録「恥獄」
蒼い被虐花
(後編~淫らな崩壊)
(後編~淫らな崩壊)SMファン 74.9=秘小説「妹初喰い姉は蜜味」
復讐の鞭が鳴る
真夜中の凌辱者
75 奴隷学校
75.6 花は淫風に散る 克也は大学生。高校からグレだし,ていよく家から隔離されて今はマンション暮らし。父は大病院を経営し,兄は副院長をしている。時々兄嫁の志乃(結婚して二年,ふだん着物姿)が身の回りの世話に訪れる。犯す。台所で襲い,居間へ場所を移し,後ろ手錠,ソファに押し伏せる。「克也さん,冷静になって……あたくしはあなたの姉なのよ……」着物の裾をひきめくる。尻たぼを強引に割る。毛を引き抜く。むっちり張った尻をしばく。前戯もなく貫かれ,凌辱されながら,夫よりはるかに巧みなテクニックに官能の炎がどうしようもなく燃えあがる。義弟の熱いほとばしりを奥ふかく感じ取って,激しく痙攣。手錠をはずし着物を剥ぐ。「極上の体だな」調教室兼用の寝室へ追い込む。後ろ手胸縄。天井からの滑車を通した縄につなぐ。ベッドの上。女性上位。ビデオ撮り。
その事があってから志乃はマンションに週一二回通う身となる。日増しにしたたるばかりの艶めかしさを加えてゆく夫人。マンション。丸裸。寝室。ソープテクニックを教え込まれる。「あたくし,マゾなんかでは,ありません」ムキになって反撥していた夫人は,浣腸をほどこされて認めることになる。洗面器をまたがったまま,バイブを含み込まされて達して失神。そのまま激しい排泄。浣腸の味を教え込まれ,責めが一段とエスカレートすると,眼立ってほっそりとなり,ゾクリとする妖艶さを見せるようになる。「あたくし,どうなるのなしら……」「いっそ,このまま,死んでしまいたい……」「小さい頃から厳しく躾けられて,結婚するまでキスさえ知らなかったあたくしが……たった一人の男に,マゾ女にされて……」
薄汚い喫茶店に呼び出され,チンピラじみた若者たちの視線に,ふと体の芯が熱を持ちはじめる。今日はスーツ。迎えの男に連れられ,ヤクザの事務所へ。克也は麻雀の負けが込んで志乃を賭けたという。「裸になんな,奥さん」「あきらめましたわ」「……この体がそれほどお気に召したのでしたら,どのようにでも……お好きなように……」「スカートを脱いでケツを見せな,奥さん」克也の好みのストッキングに紫のガーター。「うしろを向いて,パンティを脱げ」
 美麗な尻が剥き出しになる。「これが,志乃のお尻,よくご覧になって……」「いいケツだぜ,奥さん。ケツまで美人ときやがる」外気にさらされた秘蕾に男の指を感じて,志乃夫人は悲鳴を噴きこぼす。雪白のししむらを黒い蛇を思わせるしなやかな鞭が横にはらう。「ヒイーッ,む,鞭はいやッ」キスして口をふさいで離さないまま,着ているものを引き剥く。ストッキングで前縛りにして両手を挙げさせる。鑑賞。ウェストは折れそうに細いのに,その下に続くヒップラインはみごとに張っている。吊られて上向きになった乳房は,わずかな身じろぎにもプリプリ弾む。美身に見惚れる。裸になる男。椅子にすわる。「またがりな」「お名前を,まだ,お聞きしていませんわ」「五味……伸次」快楽の極致。尻たぼに羞ずかしい痙攣。果てる。「おれはまだなんだぜ,奥さん」フェラチオ。腰のまるみがなまめかしく,うごめく。「次郎,首輪を持ってこい」隣室からなだれ込んでくるチンピラたち。「すげえや」首輪。その鎖で後手縛り。ベッド。鎖を解かれる。「四つん這いになって,ケツを立てな」「ああ,また,お尻ですの……志乃のお尻,……そんなに魅力があるのですか……」「尻たぼを拡げるんだ」「お浣腸,なさりたいのでしょう」「好きなんだってな」伸次の指が蕾の内壁を掻く。「ああ……(前を)犯して……」克也は浣腸で羞恥に悶え苦しむ志乃を見るのを好んだが,アヌスを犯したことはなかった。潤滑剤。「自分で塗りな」初アナル。
 その足で,克也のマンションを訪ねる志乃。「アナルセックスが気に入ったらしいな」「あれは人を狂わせますわ」「ごらんになって」スカートを落とし,尻を向け,パンティを剥き下げる。押し拡げた雪白の肉の盛り上がりのはざまの奥に,血みどろの薔薇が咲いていた。「好きなんだ,嫂さん……どんなに後悔したか……」
 結婚生活はそのままに,五味の女になる志乃。最後の快楽は必ずアヌスに放出する五味。克也は志乃を取り戻すために,処女の女子高生を賭け,また負ける。その女学生を待つ間に志乃は生まれたままの姿で丸柱を背負って立ち縛りにされる。「顔見せがすんだら,女が男を楽しませるには,どこをどう使えばいいのかよく教えてやるんだ,いいな」連れてこられたのは,克也の実の妹,百合子だった。嫂を取り戻したいばかりに,血を分けた妹を……。首輪つきの二人の女。レズ。「可愛いわ,百合子さん……」義妹の目の前でフェラ。69.上になる志乃夫人。その背後から挿入する五味。百合子の鼻先で繰り返される抽挿。
投稿 田所表川様
75.7 肉まんじ
75.8

白ユリ散華

 中年・高木は,不倫相手・洋子と高原の別荘に来ていた。洋子をベッドに大の字に縛りつけて外出。摘んできたタンポポを洋子の花弁に挿してイタズラ。剃毛。

 夜。雨の訪問者は道に迷った高校生カップル・武司とめぐみ。めぐみに見惚れた高木はふたりを強引に泊まらせる。めぐみは今夜、武司に処女を与えるつもり。武司は村に下りて、予約していた宿に断りの電話をかけに行く。その帰り、別荘からめぐみの悲鳴が聞こえる。めぐみが襲われてると直感した武司は高木の寝室に踏み込む。洋子が全裸で吊られている。高木と洋子は、殺人鬼と監禁された女を装って芝居を打つことで、武司とめぐみも引き込もうと企んだのだ。見られた以上は、めぐみと洋子の交換に応じなければ生きて返さないとすごむ高木。めぐみはタンスの中に全裸であぐら縛りにされていた。親に嘘をついて旅に出ためぐみは自分だけが犠牲になると言うが、命が助かるならと交換に応じる武司。

高木は寝室にめぐみを連れ込み、M字開脚縛り。高木の愛撫にめぐみはアクメ。(処女喪失の描写はなし)

 洋子は「どうせ殺されるなら」と武司を巧みに操って、その童貞を奪う。そこに処女喪失しためぐみが連れ込まれる。めぐみの破瓜のあとを武司に舐めさせる。

めぐみにマゾの血を見出した高木はふたりをこのまま監禁して調教を企む。
喪われた週末
=SMファン71「覗かれた狂宴
その女子高は街路灯すらない田んぼ道の奥にあった。2年生・邦子は学園祭の準備で遅い下校になったが、忘れ物の生理用具の入った袋を取りにもう暗い道を学校に戻った。
田んぼ道の途中にある運送会社に勤める滋は、運動会で跳ね回る女子高生を見てすっかり興奮し、レイプのチャンスを狙っていた。邦子がひとり学校に戻る姿を見た滋は、邦子が戻ってくるのを待ち構え、会社の事務室へ連れ込み処女を犯す。あぐら縛りにしての後位からの2回戦目で突然生理の始まる邦子。マゾ体質のあった邦子はこの恥かしいプレイにすっかり興奮。気をよくした滋はベルトで尻打ちの末、69で同時アクメ。
同じく田んぼ道の途中にあるガンセンターの末期患者・良吉も双眼鏡での女子高生観察は唯一の楽しみだった。学校に引き返す邦子の姿を見た良吉は、しかし邦子が戻ってこないことを不審に思い、推理の末に運送会社に連れ込まれたと見当をつける。病室を抜け出し、雨の降り始めた田んぼ道で泥まみれになりながら、良吉は現場に踏み込む。幽霊のような良吉の姿を見た邦子は失神。死ぬ前に女子高生を味わいたかった良吉は、邦子にクンニしようと迫るが、そこで息絶えてしまう。
滋は仲良くなった邦子と口裏を合わせ、良吉が田んぼ道で邦子を襲って死んだように工作する。工作は成功したが後日、滋は運転事故で死亡。
75.9 闇の結婚式 春、大学には行って間もなく、高石知子は金融業者の鯖江義助(40代)の手先に誘拐監禁される。地下室の拷問調教室で、義助の息子一彦の花嫁となるべく、義助の情婦、水商売上がりの美保とコマ師の安に仕込まれる。知子の父は、手形の保証として、二人の結婚を内諾していたのだった。ただ、結婚式の当日まで、一彦は姿を現さない。
投稿・田所表川様
75.10 被虐の虜囚  桂木敏明(法律事務所所長,40過ぎ)は,二度目の妻由布子(20代)を連れて,上流階級が集まる会員制クラブに行く。バロック音楽が静かに流れるなか,ふたりはテーブルにつく。ナポレオンを運んできたボーイに由布子は驚く。体の奥がうるみはじめるのを由布子はブランデーのせいにしようとする。
 以来二週間,由布子は発作に襲われる。攫(さら)われ,凌辱され,飼育され,縛られ,お尻をむち打たれ,後門を犯された過去が……(信也さん……由布子,もう我慢できない)「お会いしたいわ」電話を切ったとたんに,取り返しのつかない事をしてしまったという後悔の念。会えばどうなるか,一度あったらその後どうなっていくか,それが人妻として許されないことであることは,由布子自身が一番よく知っている。だが,由布子の中に棲む一匹の雌犬が飼い主に廻り合った悦びに尻尾を振っている。
 「久しぶりだね,由布子」「綺麗になった。みがきがかかった」「あの時,突然あたくしを捨てて,どこへ行っておしまいになりましたの?」「男っ気のないところさ」「あたくし,糸の切れた凧みたいになりましたわ」「前科一犯の男がこわい弁護士さまの奥さまと逢引きか」貧相な連れ込み宿。(なに不足ない生活をしていながら,どうしてこんなことに……)細腰を引き寄せておいて尻を撫でる。「帰して……」「ここがうずいているやがるくせによ」「ケツをめぐりな,奥さん。パンティも降ろすんだ」(ああ,あの時と同じだわ)尻たぼ,平手打ち。「ああ,はじめから,お打ちになるの……」四つん這い。白さが色づき熟れる。「もう,だめになりそう」女中が重そうな鞄を持ってくる。「ああ,見ないで……」悶える尻たぼを割る信也。「いやあッ,かんにんしてッ」さらけだされるセピア色の蕾。「この女,ここをなぶられると,前をなぶられるよりよがって,ヒイヒイ泣きやがるんだぜ」「まさか……こんなお上品な奥さまがねえ……」丸裸。犬の首輪。鞭のひと打ちごとに内股に透明な液をしたたらす由布子。寝室。床柱を背にM字開脚。「亭主は可愛がってくれるかい」「毎晩のように,愛して,くれますわ……」「そこは……信也さんだけのものですわ……ああ,早く,何とかなさって」「惚れ直したぜ,由布子」「……うれしい……」「後悔しねえな」泣きながら何度もうなづく由布子。「は,はやく……」「お浣腸……ほんとうに久しぶりですね」信也の手元を見る由布子の瞳がうるむ。フェラ。肛姦。
 その夜,夫と。「……ね,おしゃぶりさせてくださいます……?」夫婦間のサイン。「お尻をこっちにまわしてごらん」「いや,いや」昼の鞭打ちの名残と発見されるのがこわく,騎乗位に。
 逢引き。信也のアパート。犬の首輪。後ろ手錠。二度続けざまの石けん浣腸。畳の上に置かれた鏡をまたいで,しゃがみ込まされる。「見るんだ」「みんな,信也さんのものですわ」鏡にしたたるしずく。「ワセリンを……」「贅沢いうな。蝋燭じゃねえか」前にはバイブ。口には信也。「三門責めなんて,そうザラに味わえるもんじゃねえぜ」「ああ,もう,どうなっても……」
 別れ話。信也の勤めているクラブのオーナーは暴力団の会長で,由布子の夫はその法律顧問だった。「そんなえらい先生の女房を盗んだとなりゃ,先生本人はどうでも会長が黙っちゃいねえ」性懲りもなくアパートを訪ねる由布子。「もう会わねえといったろう」「お顔を見たら,このままでは帰れませんわ」先客。「後釜を仕込んでいるところだ」後ろ手全裸のOLか女子大生。「おトイレへ……」「とも子です……よろしく……」言葉づかいに育ちのよさをしのばせるとも子にかつての自分を思い出す由布子。洗面器。「もうあきらめて,おれの女になるって云いな」(ああ……あたしの時と同じだわ……)下口は排泄の苦痛,上口は屈辱の侵入を拒む苦痛。爆発。風呂場。坐った信也にまたがらされるとも子。由布子によるアヌスなぶり。石けん浣腸。とも子も由布子と同じコースをたどることに。処女のとも子。まず口,次にアヌス。由布子が処女を奪われたのは,ずっとあとのことで,信也のほんの気まぐれによるものだった。「あたくし,帰らせていただきます」自分でも思いがけない言葉。
 しかし,我慢もひと月たらず。訪ねてみると転居していた。管理人から転居先を知る。そこはものものしい洋館で,高級クラブに改造したところのようであった。応対に出たのは夫ともに行ったクラブのマネージャーだった。「お久しゅうございます,奥さま」信也は遠い所へ旅立ったという。「ここは奥さまのような悩みをお持ちの方を慰めするクラブなのでございます」夫の敏明到着。マジックミラー。信也に調教されたとも子にしゃぶらせながら,マネージャーとのプレイに没入する妻由布子をくいいるように見つめる敏明。とも子を相手にはじめて知る肛交の緊縮力。(サジストも悪くないな。今度もらう女房は,このおれが自分の手で調教してやらねば)
投稿 田所表川様
75.11 美肉淫楽 香江(26歳)は妻子ある男と五年前に駆け落ちしたが,男に捨てられ実家に帰ってきた。父は事業の失敗を苦に数年前に自殺し,実家は叔父,小田正吾のものになっていた。抜け殻のようになっていた香江の肉体は,正吾の暴力に目覚め,その快楽に屈服する。「この,魔女め……」香江との関係が知れ,妻と離婚。最近は仕事も左前。「こいつがわしを狂わせるんだ」むっちりと張った尻。激しくしばく。やがて舐めだす。肛交。叔父を嫌悪しながら,灼熱の快楽に総身を貫かれる。香江は弟武司(大学生)と離れの八畳間に枕を並べている。深い愛欲の悦びの名残りをあらわにしながら,鏡台に向かう。「また,縛られて……いじめられたのかい」「ええ……」「あなた寝室を覗いてたんでしょう」武司でないとすれば,正吾の一人娘高子しかいなかった。数日後,武司は覗きを決意する。先客。やはり従妹の高子だった。覗きながら浴衣姿で自慰して,香江のうれし泣きを伴奏に,ひたすら快楽を貪る高子。「ああ……もう,たまんない……」絶頂を告げる言葉。武司に気づかず,反対側から出て行く高子。さっきまで高子のいた場所に身を置く武司。白裸の体を人の字で真正面の床柱に立ち縛りされている香江。(姉さん……)柱から解放して,後ろ手縛りの体を愛撫。「やはり,お浣腸なさいますの?」「お前だって,それでなくちゃ満足できないんじゃないか」「みんな仕込まれたのですわ,こんなからだに」尻を捧げる姿勢をとる香江。浣腸されて表情が目に見えて変化する。苦痛と快楽のないまざった女体のすさまじい悶えぶりをはじめて目撃する武司。左の指で収縮に栓をかって,右手で強い尻打ち。そのまま,フェラ。(あ,あんな事までさせやがって……)姉の舌が自分のそれをねっとりくるみ込む感覚に,激しく爆発。
 離れ。「今夜こそ,本当に,のぞいていたでしょう。あんな羞ずかしいことされて悦んでたお姉さんのこと,軽蔑したでしょう」抱きすくめる武司。「どうしてあんな事までさせて……」「口惜しいよォ,お姉さんを,あんなにされて……」「我慢して,お姉さんの好きなのは武司さんだけよ,信じて……」闇の中で姉の白い体を組み敷く武司。香江の腕が下からからみつく。以来,毎夜のように行われる闇の中の祝祭。のぞきを続ける高子。
 正吾とともに夜外出することを告げる香江。金づまりが深刻さを加え,男に売られるという。「おれ,やってやるぜ今夜」母屋。高子の部屋。「出て行って,おねがい……」ビンタ。パジャマの上から後ろ手胸縄。ベッドの上。魚のように弾ねる高子。ズボンを脱がせてM字開脚縛り。パンティの上から撫でる。上着のボタンをはずす。「もうすっかり一人前だなあ」乳房をもてあそぶ。耐え切れないような呻き,すすり泣き。いつも冷たく澄ました美少女が,たまらずみずから唇を差し出す。熱い唾液を注ぎ込んでやる。「そこ,だめ……かんにんして……」武司の手が下に降りる。シミの拡がったパンティ。バイブを取り出す武司。ナイフでパンティは薄い布切れに。「み,見ないでッ……高子死にたい……」「綺麗だよ,高子」「ぼくの方がいいのかい?」小さくうなづく高子。バイブを高子の上の口に捻じ込み,クンニ。絶頂。「なに,なさるの?」「あんたのおやじが好きな事さ」イチヂク二つ。「気持ちいいって言うんだよ」「……武司さんの,ものに,なります……」遠いトイレへベルトの鞭で尻をしばきたてて歩ませる。「捨てないで……どんな事でも,おっしゃるとおりにしますから捨てちゃ,いや……」トイレの中に反響する泣き声。風呂場。寝室。破瓜。
 夜半,香江帰宅。「なにをしていたんだい」「武司さんこそ……」和服を立ったまま,足元に落とし,生まれたままの裸形を弟の前にさらす香江。縄目の痕。「高子ちゃんのヌードとくらべて,どう?」「姉さんも武司さんのものよ,武司さんの女,武司さんの奴隷よ」「縛って,お姉さんを武司さんで満たして」姉が正吾に呼ばれた晩は,必ず高子を呼びつける武司。細身のアナルバイブに喜悦する高子。
 事業がうまくいかず,憔悴しきった正吾。計画。高子の命令に,母屋から離れまで丸裸で来る高子。後ろ手縛り。抱きすくめ,蕾をマッサージ。昇天。「久しぶりに,おやじさんをのぞきに行こうぜ」猿轡。のぞきの布団部屋。対面座位。襖の向こう。床柱に人の字形に縛られた香江。ウィスキー片手に器具を使った責め。「あ,いや」鋭く叫ぶ香江。「あそこから,誰か,覗いてますわ」激しくもがき出す高子をガッシリ押さえつける武司。「た,高子……」「き,きさま……」つかみかかろうとした正吾が白眼を剥いて,ゆっくり沈んでいき,顔から突っ込んで倒れる。卒中。「いまから,あんたの好きなアヌス破りをやってみせるから,冥土の土産によく見ておくがいいや」
 正吾死亡。ひと月後。鴨居に並んで吊られる香江と高子。「もう,高子……お嫁にゆけない体にされてしまうのね」「こわがることないのよ,高子ちゃん,二人仲よく,武司さんの女になりましょうね」剃毛。奴隷の刻印としての武司のイニシャルが刺青される二人。
投稿 田所表川様
75.12

異臭地獄の令夫人
=増刊ファン72「裏口からの闖入者」
フロンティア77「呪われた白昼夢」

高級住宅地に住む若妻・淑子は子供・マリを産んでからセックスを謳歌できる体になったと実感していた。
オムツ屋のバイト青年・平村が暴漢に変貌し、闖入してくる。電話の向こうで、公園でマリを遊ばせていたはずのお手伝い・ひろ子16歳ともども人質に取られており計画的な犯行だ。命じられての脱衣、フェラ、ベッドに大の字。(挿入描写なし)
平井が楽しみ終わった時間に合わせ、仲間・吉本がひろ子とマリを連れてくる。吉本はひろ子に脱衣しての見学を命令、淑子に浣腸。淑子に幼児用の布おむつをあてがって紐で縛り、オムツ姿でトイレに行くことを許すが、廊下で我慢できず脱糞。風呂場で洗ってからアナルセックス。感じ始めた淑子を見て、ひろ子は嫉妬を覚える。
ひろ子はすでに平村と吉本に犯されたことがあり、今回の件はひろ子の手引きだった。
76 奴隷捕獲人
~スレイブハンター(開始
  弄ばれ人形  足立恭子(雪国生まれの女子大生)はアパートに帰ると鍵がかかっていなかった。煙草の匂い。田舎から出てきたばかりのおっとりした性格の恭子の純潔を奪ったチンピラやくざ,戸田弘が半年ぶりに戻っていた。「おめえのこの白い体が毎晩夢にまであらわれてよ」小さく悲鳴を洩らしながら,なすがままの恭子。忘れかけていた官能の火がかきたてられる。「このケツがよォ」パンストごとパンティを引きずり降ろす。つきたての餅を押し合わせたような双丘があらわになる。「もうこんなに濡れてるじゃねえか」犬のように後ろから侵入。「やめてェ……そんなところ,いじるのやめてェ……」交わったまま,半年前には関心を示さなかった小さくつぼまった初花の蕾を揉みほぐしにかかる。体を回してあぐらの膝にまたがらせる。服を剥ぎ取る。「いいか,え?いいんだろ?」風呂。半年前と同じように,浴槽の縁に腰を降ろした弘の膝の間に入り,洗い,そそり立つものを含む恭子。その脳裏には昨日母から届いた結婚話が浮かぶ。結婚を申し込んできた相手の写真。国立大学出身,一流銀行勤め。「おれが洗ってやろう」バスマットの上,タオルで後ろ手縛り。「泡踊りをやってやるぜ」「え,云ったとおりだろ?まんざらでもねえだろうが?」思いもかけなかった所へ,思いもかけない容易さでスルリと入り込んで来る。石けんですっかり柔らかくすべりのよくなった蕾を,弘の人さし指がスムーズに出入りする。「締めてみなよ,そら」「ああ……そ,そんなっ……」「悪くねえだろ?」もう一方の手は前の敏感な露頭をこすり上げている。
 「まだ結婚の事など考えてもおりませんから……」ことわりの手紙を母に出す恭子。
 二三日後,弘の2DKのアパート。中学を出たばかりの16.7歳の弘の手下たち。「おれ,今度のことでちょっとは顔が広くなってな」「おねがいがござんす,兄貴は……姐さんのヌードを拝ませてやると……」弘も中卒。女子大生の女(スケ)を持っていることが自慢だった。「あたし,いやよ」女子大生の自尊心。ビンタ。「素っ裸になるんだ」パンティ一枚。柱を背に後手立ち縛り。雪国生まれの美しい肌。「女を可愛がるにゃなあ,一方ではこうしてきびしく縛り上げておいて,一方ではこう,やさしくやさしく愛撫してやると縛られているのさえ,こうジーンと痺れるような快感になるんだなあ」手下に足首を持って拡げさせる。薄いパンティの布地にはシミが浮き上がっている。「だいぶマゾっぽくなったじゃねえかよ,あんなに濡らしやがって」パンティを脱がし開脚固定。三人の手指と唇が恭子の急所をおそう。そこへ兄貴分,末谷の訪問。「いい女だな,お前の女か」
 一週間後,SMホテル。激しい抵抗に鞭を持ち出さざるを得ない末谷。人形のような美しさが男のもてあそびものになる美しさという運命を生み出した。丸裸。後ろ手胸股縛り。天井からの鎖に吊られる。交互に行われる正確な鞭打ちと口づけ。回転する体。「かんにんして……降ろして……鞭はやめて……」「気に入ったぜ。こいつは客を狂わす体だよなあ」吊りから降ろして,ベッドに腰掛けた自分の膝の間に顔を押しつける。「くわえさせるのもいいが,こうやって美人の顔そのものでオナニーってのも悪くねえな」屈服。「くわえるんじゃねえ。舌でまんべんなくやるんだ」股縄を解き,赤ん坊のオシッコスタイルに縛ってベッドの上に仰向け。「……痒ゆい……」「おねがい……どんな事でもしますから,この痒ゆいのを,何とかして……」荒縄に傷ついた粘膜はみずから癒すために,とめどなく香油を吐き出している。「ああ,気が狂っちゃう……ねえっ,どんな事でもしますから……」蠅たたきを小さくしたような革鞭。打ち降ろす。開いた花びらが濡れた音をたてる。恭子を末谷に渡すのを拒んだ弘を殺したという弘の舎弟のひとり,タメ登場。「姐さんに惚れてたのは弘兄貴ひとりじゃなかったってことさ」弘をあの世に送ったのと同じ匕首が末谷の脇腹にささる。(この子が,あたしを女として愛してくれた,最初の男なのかもしれない……)「おれ,朝になったら自首して出るよ。それまで……」「あたしのこと,どうしたいの?」「おれ,姐さんのそこの毛を剃って,そのあとに刺青をしてえ。タメと……」(刺青された女……もう,あたしはお人形じゃない,これで本当の一人前の女になれるんだわ)なぜかうれしくてたまらなくなる恭子。
投稿 田所表川様
  雌獣たちの夜  長患いをしていた母(旧華族の出)が亡くなると,野口綾(女子大家政科卒)は身寄りがなくった。残されたのは,28歳の「婚期を過ぎた」肉体とブティックだけだった。高級住宅地近くの商店街にあり,仕事場を兼ねた手芸教室はにぎわっていたが,夜ともなればいやでもこの世に一人取り残された気持ちを抱かずにはいられない。四十九日が過ぎてその想いにドッとおそわれる。住み込み店員の圭子(短大を出たばかり)と風呂上がりの二人。「今夜は楽しく酔っぱらいましょうよ。圭子ちゃん,いい人いるの?」「あたしも処女,と言ったら信じてくれる?」「先生は……もっとお若かった頃,きっとすごい恋愛をなさったんじゃいないかと……」
 圭子には華族の血を引いた教養も気品も要望もそなわった先生が,オールドミスになりかかった平凡な一人の女の姿に見えてきた。だが,オールドミスのイメージにはほど遠い美しさと女っぽさ。
  ※もう三十年も前の作品ですが,結婚適齢期というのが,確実に存在した時代で,女性は二十五歳を過ぎたら「行き遅れ」的なイメージがしっかりあったんですねえ。
 いきなり圭子のパジャマの上から勃起した右の乳首に歯を立て,左の乳房を手づかみにする綾。「やめて,先生」「どう感じない?」「敏感なところをいためつけられると,その痛みが弱まってゆくにつれて,なにかたまらない気持ちになるでしょう?」「快感ってのはね,苦痛が癒されてゆるんでゆく状態のことなのよ。あたしの愛した男がその事を教えてくれたわ」(もうかんにんして……感じ過ぎちゃう……)「……もう,いやです……」「今夜はだめよ,圭子ちゃんが泣き出すまでいじめちゃうんだから」「そんな……」「それなら,あたしのこといじめてくれる?」「あたしの愛した男は,奥さんや子供まであるのを隠して,あたしの事をおもちゃにしたの。サジストで……あたしを飼育しておきながら,その男はあたしがすっかりマゾになり切ったと見ると,もう興味がなくなって捨ててしまったわ。ちょうど圭子ちゃんと同じ年頃だった時のことよ……」ネグリジェを肩から床に落とし,生まれたままの姿になる綾。「ね,見て,これがあの時の記念」胸のふくらみの上の鎖で縛った痕の傷。内股の付け根の部分にある歯型。「今度は圭子ちゃんが裸を見せてくれる番よ」「なら,あたしのこと,いじめてくれる?あの男のように?」「じゃ,あたしにいじめさせてくれるわね,本当にいいのね?」「圭子ちゃんのこと,好きだからよ,わかってくれるわね?」
 「いじめる」は「可愛がる」と同じ意味を持ちながら,それよりはるかに妖しいニュアンスを秘めて,圭子の胸に食い込む。あこがれの女性が相手だからなおさらだった。
寝室。四本柱付きのベッド。後手胸縄。股縄のコブが蜜壺と化しつつある処女のいのちにピッタリと食い込む。「いかが?くくられた感想は?」「あたしもこうやって,はじめて縄の味を教えられたのよ」パジャマの上着を剥ぐ。「すごくいいお乳ね」「あたしのお乳もいじって……」「ああ……感じるわ……もっときつく……」「キスして……」「好きよ,……大好き……」「気持ちいいです……ああ,たまんないわッ……どうにかなっちゃいそう……」不意に鋭く尻たぼを打つ。「みだらな子は,こうしてやる」「先生,かんにんしてェ……」容赦なき平手打ちに,真っ白な尻は真っ赤に染まる。股縄を力いっぱい引きしぼる。激しい痙攣。「いいッ……いい……」無上の恍惚。自分が責めている圭子の中に,かつての男に責められている自分を見る。その晩を境に,休日の前夜はふたりの楽しみの日となり,圭子は色っぽさを増していく。
 初夏。薄汚れた漢字の中年男が金を無心に現れる。「綾,二人はあそこまで行った仲じゃないか」「恥知らず」末松の頬に平手打ち。「例のあの男なのよ。あたしをおもちゃにしてボロ切れのように捨ててしまった。それが失業して妻や子供を養っていけないから,お金を貸してくれって……」外食から戻った圭子は,末松に襲われ,パンティ一枚で肘掛け椅子に下肢を乗せ上げた恰好で固定される。圭子がはじめて見る先生の緊縛姿。ガムテープで口をふさがれていた。髪を掴んだまま,綾の頬を左右に張りとばす。テープをはがす。「あたしはどうなっても,圭子ちゃんだけは……」房鞭を綾の鼻先に突きつける。「覚えていますわ……また,この鞭でおなぶりになるの?」乳房を打ち据える。「どうだ,この感じを思い出したか?」鞭の快感を乞う奴隷の眼差し。乳首は血を噴かんばかりに染まっておののく。「い,いいわ……あなた……」とろけそうな眼差し。唇を差し出す。唇を噛み破られて血を流す綾。「ああ,あなた……本当に帰って来て下さったのね」綾は圭子の股間に頭を置く。尻への鞭。綾の総身に火が走る。綾のパンティをギリッと噛みしめる。「お嬢さんのパンティを歯で噛み裂くんだ。そうしたら,お前の股縄を取ってやるぞ」末松の指はふかぶかと蜜壺をえぐり,すくい取ったものを尻たぼの奥処に塗り込める。「い,いや……そこはあとにして……いまは××××にして,おねがい」「奴隷の分際で贅沢言うな」尻たぼが左右に大きく裂き拡げられ,すみれ色のつぼみが,何年かぶりの凌辱を前にしてわななきながら,剥き出しになる。「ああ,こわいっ……もっと何か塗ってッ,おねがい……」「い,いいッ……」汗の玉が噴き出す。「そうだ,いいぞ……食い千切るみたいだぞ,綾,そんなにいいか」しっかりとつながる二人。「いいわ,あなた……もっとめちゃくちゃにしてッ」生ゴムを思わせる収縮。綾の尻をしばきたてる。体内深く射込む。綾も恍惚の海に溺れ込む。圭子までも激しく昇りつめる。
 最も早く我を取りもどした末松は,圭子の髪を手にからめて頬を捻じ向け,唇を吸う。噛む。噴き出す血を舐める。末松の女のものに仕方。乳房をグリッと握りしめる。乳首をひねる。つまんで引き伸ばす。捻る。花びらが蜜を吐き出す。蕾を濡らす。指をさしのべる。いそぎんちゃくさながらに柔らかくふくれあがっていた蕾がギュウと絞り込まれる。「いや,やめて……そんなとこいやです」「先生の悦び方見ていたろ?」人差し指でゆっくり揉みほぐしてゆく。根元まで沈み,強い力で食い締められる。「見ろ,綾,お前に負けないくらい素質があるぞ」「吸うんだ,お前の弟子が痛い思いをせずにすむように,タップリつばきをまぶすんだぞ」自分のアヌスを犯したものを,たかぶりことすれ,少しもためらわず口に含み,それがたけだけしく大きくなってゆくことに激しい悦びを覚える綾。一身に奉仕にはげむ綾に,腰を突き出して応える末松。白眼を剥いて苦しみながらも,圭子の処女を犯す男の道具を磨ぐように唇をうごめかし続ける綾。
投稿 田所表川様
  女よ、転落の唄を啼け~屈服編
  女よ、転落の唄を啼け~凌辱編
  女よ、転落の唄を啼け~調教編
  女よ、転落の唄を啼け~悲啾編
  快楽病棟  (開始
77 人妻淪落行
美しき俘囚  (開始
78.1

好色妻の涯て
=コレクター75「悦虐無明」
=SMクラブ78「恋縄ぱらだいす」

和服美人・幸子は大人のおもちゃ屋で、情夫・野田に命じられた恥かしい買い物をしていた。幸子の姿はまさに情夫に逢いに行く人妻だった。
野田は客の来ない整骨院。高校で柔道の教師をしていたが、暴力沙汰で首になった過去のある男だ。
後妻である幸子は、先妻の子の康夫が非行を起こして退学寸前になったときに、野田に体と引き換えに救われた過去があった。その時にアヌスまで犯された味が忘れられず、幸子は週1で野田に抱かれに来ているのだ。しかしついに幸子はこれっきりにして欲しいと言い出す。強制したことなどないと、承諾する野田。幸子は浣腸され、買ってきたアイヌ人形のバイブでのオナニーを命じられる。
幸子に去られた野田は、それでもまた幸子が自分からやって来るのではないかと気が気ではない。野田のもう一人の情婦・スケバンのミカはそんな野田に嫉妬を隠さない。そこに、幸子の娘の直子がやって来る。直子は、父親が探偵を雇って幸子の浮気が露見したこと、だから幸子はもう来ないと告げる。直子を人質にした野田は、幸子を呼び出す。
 スケバンミカは直子の兄の康夫に犯されてからグレたのだった。その復讐に、直子を犯して手元に置きたいと考えるミカ。
 やって来た幸子は、自分が野田の女になるから直子を開放して欲しと願い出る。しかしそれではミカの気が収まらない。ミカが立縛りの直子を嬲り、野田があぐら縛りの幸子を嬲る。ミカは康夫に輪姦されたときのことを直子にねちねちと語り聞かせる。やがて直子と幸子を交換。
 野田に座位で犯される直子。直子が犯されるタイミングに合わせ、ミカに浣腸とバイブで嬲られる幸子。
 幸子がトイレから連れ戻されると、直子はフェラ清掃させられている。射込まれた直子にクンニを命じられる幸子。野田はミカのアヌスに挿入しながら、幸子と直子に売春をさせる相談を始める。
78.2 妖かしの肉炎
=コレクター74「白蛇変化」
78.3 夜伽に啼く肉花
=コレクター74「蜘蛛を飼う老人」
 
78.4 偽りの性装
=コレクター73「うめき」
78.5 初夜いくたび
=コレクター74「奈落への初夜」
78.6 夢ひらく魔唇
コレクター73「縄つき同棲」
78.7 雨に濡れた情痴
コレクター73「蒼ざめた欲情」
78.8

若妻は燃えて翔ぶ
=コレクター「優し過ぎる夫」

78.9 荒ぶる夏の詩
奇譚75「空と海と女と」
78.10 虐花流転
78.11 美しき俘囚  
 
   
79 薔薇屋敷の犬たち
  (開始
濡れた檻の花
=「タロの恋」(裏窓)
めぐり来る媚情
コレクター77「肉触獣」
恥戯の報い
=SM奇譚「悪徳の犬」
40代の社長主人公はSM雑誌を立ち読みしていたところで男から声をかけられる。
リストラにあって生活に困っているので、自分の妻を3時間10万円で買わないかという。
常々SMに興味を持ちながら、妻さえも縛れずにいたが、キス以外は何でもできるという。
誘いに乗った主人公は彼の自宅へと招かれる。
そこには30歳くらいの女性が猿轡で縛られていた。現金を前にしても涙ながらに嫌がる彼女にこれまで買った女性になかったものを感じて喜ぶ主人公。
夫の手でみごとにマゾ調教されたらしい彼女をたっぷりと堪能した主人公は、ついに彼女の猿轡を取って禁じられたキスをしようとするが、その女の顔は自分の妻にそっくりだった。
80 すすり泣く標的  (開始
80 恋虐の雨が降る
=「菊花すすり泣き」(SM奇譚)
82 牝たちの儀式
花嫁の過去
83 尻美人華虐譚
85 背徳の環・第2部  (開始
 これ以降に掲載された並木名義の作品は「SMファン」にあります。
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