SMマニア |
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眼のあやかし
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色男の銀次郎は盲目のマッサージ師。腕のよさから施術後は性交を求めてくる女が多かった。銀二は角膜の手術を受けて目が見えるようになったが、全盲の方が女が油断すると知っているのでそれを隠した。SM雑誌やビニ本を読めるようになったために銀次郎はSMに強く興味を持つようになる。 マッサージ師とナンパ師との二重生活を送るようになった銀次郎が盛り場で声をかけた美知子は女子高生だった。処女から仕込まれた美知子はやがてマゾ開眼。 30がらみの女・直江は愛人の社長とのプレイの場に銀次郎を呼び出す。体力の続かない社長にマッサージをさせるのだ。やがて社長の命令で直江を鞭打つ役までやらされる銀二郎。社長が美知子の父親であることに銀次郎は気づく。 社長の妻(美知子の母)の郁子のマッサージを頼まれた銀次郎。数回のマッサージの末に、銀次郎は郁子を縛り上げて犯す。貞淑な郁子は、直江に夫を奪われて孤閨にあったが、銀次郎に屈服。郁子は銀次郎のアパートに出向いてきて浣腸の末に尻を捧げる。 銀次郎は郁子に、社長の浮気について興信所に報告させる。婿である社長を郁子は離縁。銀次郎は美知子に正体を明かし、屋敷に居ついて郁子との3P三昧の日々。 やがて銀次郎は失明する。銀次郎の角膜は、社長に郁子を奪われた男のものであった。
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妖かしの情火燃ゆ |
未亡人となった嫂・葉子にかなわぬ恋をしてヤケをおこした桐野伸也は手当り次第に女漁りをつづけている。そんな伸也のプレイボーイぶりに惚れ込んだ女実業家の公代は、マンションを買い与えパトロンになっていた。伸也と公代のプレイ中に葉子がやって来る。あわてて隠れる公子。兄の遺産をめぐって、親戚たちは葉子と伸也の結婚がいいと考えているのだが、虫も殺さぬ葉子の素振りに、公子はただならぬものを感じている。 伸也がコマした女たちは、暴力団組長の娘や女高生など多彩。女高生の知子はレズ趣味もある公代に提供される。 児玉は表向きは公子のビルの警備員だが、暴力団・金崎組の幹部で、公子のビルからショバ代を得ていた。公子から児玉へ知子が下げ渡された。児玉と知子のプレイのさ中、スケバンのチー子が連れて来られる。チー子は金崎組の組長の娘・美絵の子分。美絵に恋していた児玉は、美絵の男性関係をチー子から聞き出そうとしたのだが、チー子は口を割らない。しかし知子が、伸也と美絵が関係を持っていることをばらしてしまう。伸也に憧れの美絵を奪われた児玉は激怒。
明らかに長編の第1話なのですが、これで終了しています。
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艶痴獄の天使たち |
=セレクト77「少女架刑」 |
散華の美学 (開始 |
=SMフロンティア「由紀子無残絵」。 単行本は「堕天使」「略奪愛」。 「略奪愛」が注文可能。
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S&Mスナイパー ミリオン出版 |
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雌臭の部屋(前編) |
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雌臭の部屋(後編) |
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昏い海鳴り |
北国、真冬の海。季節はずれのホテル。 楠涼子、27~8才。「社長」の秘書兼情婦。 木南修三、34才。東京から。殺し屋スタイル。 鈴木、ホテルマネージャー。
東京から、社長の命を受けて、涼子を追ってきた修三は、ホテルでの所在をつかむ。 同じ最上階に宿泊し、深夜涼子の部屋に忍び込み、スキャンティ一枚、後ろ手錠姿で、自室へ連れ込む。生まれたままの姿、後ろ手縛り、胸・股縄。キス。俯伏せ。房鞭。フェラ。隣部屋で盗み聞きする鈴木。バイブを埋め込み、スイッチオン。鞭。続けさまの絶頂。旅の孤独な男と女の、一夜のアバンチュールと判断する鈴木。 明け方。修三にまたがる涼子。たわわに揺れる乳房。修三はクルリと上になって、さらに深く貫く。後ろ手縛り。首にロープを巻き付け、座卓の上に立たせる。縄を鴨居にかける。アヌスを揉みほぐす。足を開かせ、尻をうしろに突き出させる。「たまらない味だぜ、前よりずっといい」「ああ……お尻、灼けそう……」経験を十分に積んだ反応。 警官をよぶ鈴木。真相を語る修三。 投稿・田所表川様 |
肛門時代 (開始 |
=単行本「媚肉時代」入手困難。 |
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D&S ダブルセンス(重層感覚) |
狭心症の持病を抱えるSM作家の私が、厳寒の午前三時(執筆開始時間)に、夜ごと女のよがり歔きを聞くようになる。幻聴?幽霊?時空の歪み? 投稿・田所表川様 |
奴隷牧場 (開始 |
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ボディスナッチャー 異界の肉奴 (開始 |
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特別寄稿 ボディスナッチャー 異界の肉奴を終えて |
「ボディー・スナッチャー」は、アメリカのSF映画の題名、邦題『盗まれた街』(小説翻訳あり)から取った。 『奴隷牧場』は、アーサー・C・クラークの『海底牧場』からヒントを得た。 『不適応者の群れ』の作者、珠洲九は「すずきゅう」という読む。一部には小松左京の戯作ではないかという推測さえなされた。 小松氏には迷惑千万なことだったろうが、私にとってははなはだ名誉なことだった。 『不適応者の群れ』こそ、私の最初のSF的SM長編小説だったからである。 時々公表がはばかられるSM写真や裏ビデオを見る機会があるが、好奇心は刺戟されても何らかの感銘を受けたようなことは、いまだかつて一度もない。 その理由はただひとつ、あまりにも直接的過ぎて、そこに夢をはぐくむことも美をふくらますことも許さないからだ。 私はセックスの世界は一種の幻想の世界だと思っている。腕に抱いているのはリアルな女の肉体でありながら、その頭は甘美な夢を追っているのだと思う。
某短編に登場する「シャトオ」という言葉は、『O嬢の物語』に由来するらしい。 先生は、ジョン・ノーマンの「ゴル・シリーズ」を原書で読まれている。やはり、「狩られる女」は、「ゴル」にヒントを得たものでしょう。 寄稿の下段に、千草忠夫BOOK REVIEWというのがあって、スナイパーノベルズの表紙の写真が、『麗人姦落』から『異界の肉奴』まで、並べてあります。これを見ると、『闇への供物』の初版は、単に番号を振ってあるだけです。一冊一冊に、副題をつけて、カバーの絵を差し替えたのは、このあとなのでしょう。 投稿・田所表川様 |
美女コレクター襄 (開始 |
=「アイドル狩り」は入手やや難。=「美少女・制服の玩具」 |
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特別寄稿 SM小説の秘密 |
私の書く連載小説はとかく長くなりがち…… 私は自分の書くSM小説をおよそ二つのタイプに分けて考える。 ひとつは複数(多くは二人)の男が女を次から次へ取っかえ引っかえ犯し嬲っていくタイプのもので、『嬲獣』がこのタイプに入る。 もうひとつは男(たち)が一人あるいは二人の女を腰を据えてジックリ調教していくタイプのもの。『闇への供物』や『美肉の冥府』がこれに当たる。 むろんこの両者の混合したタイプもあり得るわけだが、今は話のつごう上、ふたつだけに絞って考える。 さて、前者のタイプの小説では、転々と女を渡り歩くのだから、登場する女を多くすればその分だけ小説は長くなる。極端に言えばいつまでも続けられる。もっともこの際には登場する女をどれもこれも似たりよったりにすると、たちまち退屈なものになるから、そこは女子高生、女子大生、OL、タレント、翔んでる女、等々とメニューにバラエティを持たせて、お客様のご機嫌を取り結ぶ工夫が必要だ。 後者のタイプはSM小説の古典的なタイプと言ってよいものだが、このタイプの小説が長くなるのは、登場するヒロイン(たち)に対する作者の思い入れが深いからだ。思い入れが深いほど、ああも責めたい、こうも苛んでみたいという欲が出てきて、つい長くなってしまう。先に挙げた『姦の四重奏〔カルテット〕』ではタイトルが暗示するとおり生け贄が四人も登場するのだから長くなる筈である。 私は実際の生活においても、転々と女を変えるよりは一人の女とじっくりと向き合うのが性にあっているせいか、後者のタイプの小説になると特に熱が入って、つい生け贄のヒロインに入れあげてしまうことがよくある。作者=サジストがヒロインに入れあげるということは、つまりヒロインに対する責めがそれだけハードになるということで、それはその分だけ読者を楽しませるから良いのだが、またしても小説が長くなるという結果を招いてしまう。 投稿・田所表川様 |
調教師 (開始 |
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92 |
特別寄稿 SM小説の書き方 |
「調教士」を書くに当たって、筒井康隆のハチャメチャと、20世紀文学の最高傑作のひとつといわれるジェームス・ジョイスの『ユリシーズ』のスタイルを取り入れようとした。しかし、その結果は失敗。最初の意図は放棄。 19世紀的ロマンの世界に戻る。まず登場させたのが美香。近未来にふさわしいススンだ女に仕立て、大文字狂介もこれにはゾッコン参ってしまうんですが、どうもイマイチピンとこない。つまり狂介はゾッコンなのだけれど、作者に愛着が湧いてこない。書き進むうちに欲求不満がつのってきて、そこで登場させられたのが、里子。書き始めの頃には作者自身夢にも考えていなかった女。これまでの作者の欲求不満を身に背負った理想の女であることは言うまでもない。 というようなわけで、『調教士』は当初の壮大な(?)作者の意図をハチャメチャに裏切る出来になってしまった。 以下、『プリアポスの神』の前宣伝。コンピューターの勉強を始めた、というはなし(たしか、挫折したかと)。 投稿・田所表川様 |
美濃村晃追悼文 美濃村さんと私 |
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プリアポスの神 (開始 |
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卒業期(開始 |
=単行本「美少女倒錯秘戯」 |
SM愛撫術 |
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母娘無情 花裂の果てに |
=「母娘 花裂の果て」(愛奴淫縛収録) |