千草忠夫先生のこと
95年1月12日に亡くなった官能小説家。享年64歳。
特に初期の作品で多くの別名を使われていた(現在わかっているのは九十九十郎・珠州九・八巻令・三鬼俊・並木梗太朗・乾正人など)。金沢で高校教師を勤めていたらしいがその実態は最後まで不明。「かんにんして」に代表される格調高い文章、どんなに墜とされても決して気高さを失うことない女性描写、残酷描写などで根強い人気を持つ。
特に初期作品で別名を使い分けたのは、新人が1つの雑誌に複数作品を掲載したり、複数の雑誌でいきなり活躍してはベテラン作家に示しがつかないという編集側の配慮があってのことらしい。事実、デビュー当時の千草氏は1冊の雑誌で複数の短編作品を掲載されることが珍しくなかった。執筆欲に加え、本業の教師のほかに収入を得られるという金銭的な魅力もあったようだ。
千百蘭の名で縛り絵も描いていた。
ちぐ単
千草作品に登場するエッチな言葉や独特の言い回しを集めた類語辞典形式の猥語辞典です。
錦城市
千草作品でしばしば舞台となる石川県の架空都市。金沢市をもじったものはないかと推察。
不適応者の部屋
2002年から3年程度活動した千草氏のファンサイト。千草氏の初期作品「不適応者の群れ」から名称をいただいたもの。ジオシティの閉鎖に伴い閲覧できなくなっていたものに加筆して再録。